生花の不思議な力。
それを強く感じることがあります。


アートフラワーは技術が進歩し、色合いや質感も本物の生花のようで、触ってみないと見分けがつきません。店舗や商業施設、ホテル館内の装飾に使われているのをよく見かけます。


生花と造花。
視覚でその違いが見分けられないのなら、効果に大きな差異は無いはずです。


アンティーク家具屋さんから、お花のオーダーを頂きました。
ご依頼は、入口を飾るクリスマスガーランド。


「あなたのお花、人を呼んでくれてるみたい」と、来客数が増えたと喜んで頂きました。


創作居酒屋にアレンジを飾ったときは、店内の空気感が変わった、お客様の会話のテンション
が上がってると不思議がられました。


皆さん、私のデザインセンスを褒めて頂くのですが、私としては、「お花が良い仕事をしてくれたからなんだけどな」と思ってしまいます。

生きてる花だからこそ、ふとそう思うのです。
これが、生花と造花の違いを端的にあらわしているかもしれません。


私たちは見ることで、形や色を認識します。生花も造花も、認識は同じです。

でも、生花の場合、形や色の認識と同時に、形で表せない何かが心を揺さぶります。それは生きてる花の存在感として、生きてる私たちだからこそ受け取れる「響き」のような気がします。

あなたとお花、生き物どうしの共鳴。それが、きれい、可愛いいと感じるその先の心まで揺さぶってくれるのかもしれません。


「物」からは決して放たれない生きた花たちのオーラ。
花が持つ生きものとしての優しいエネルギーが、私の創作以前にそこにあります。
ですから、お客様に褒めて頂くと、ふと、「花たちが良い仕事をしてくれたんだな」と思うのです。


お花たちをゆっくり見てあげて下さい。
きっと、あなたを優しいフィールドで包み込んでくれます。
そして喜びや癒しを感じたら、あなたとお花が共鳴してるあかしです。